栄養学科の実験実習を覗いてみよう⑧『栄養生化学実験~ゲル濾過カラムクロマト法でタンパク質を精製しよう!~』

11月も終わり、平成最後の秋も日に日に深まってまいりました。

後期の授業も残り1/3となり、一生懸命勉学に励む学生の皆さんの知識も、ますます深まってくる頃かと思います。

さて、第8回目となる今回は、栄養学科2年次後期の栄養生化学実験について紹介します!

 

栄養生化学実験は、2年次前期の生化学実験を発展させ、身近な食品に含まれる糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルといった栄養素について、様々な生化学的手法を用いて調べていきます。

 

今回皆さんが取り組んでいるのはタンパク質の実験なのですが、一体何をしているのでしょうか????

 

 

これはゲル濾過カラムクロマト法と呼ばれ、色々なタンパク質が混ざった液体から、調べたいものだけを取り出す「精製」という作業をしています。

 

白いゲルが詰められたガラスの管に幾つかのタンパク質が溶けている液体を入れて、出口から出てくる液体を試験管に集めるのですが、タンパク質の大きさによって出てくるタイミングが違うので、調べたいタンパク質を分けることができるのです。

 

 

駒込ピペットで作業中。器具を正しく使用できることも実験を成功に導くカギとなります!

 

 

試験管にサンプルを集めています。こぼしてしまわないように注意???!

 

 

集めたサンプルを測定して、目的のタンパク質が精製できているか確認!

 

 

タンパク質は私たちの体を作る重要な栄養素であり、色々な食品に含まれているため、毎日の食事から必ずと言っても良いほど摂取しています。

しかし、タンパク質の大きさについて聞かれたら、少し困ってしまうのではないでしょうか。

 

学生の皆さんは今回の実験を通して、タンパク質には「大きさ」があり、種類によってそれぞれ異なるということを実感できたはずです。

 

このように、栄養生化学実験はたくさんの栄養素に触れることができる絶好のチャンスとなりますが、

その分、学ばないといけないこともたくさんあります。しかし、あきらめずに積極的に取り組めば、得た知識?経験が栄養の専門家を目指す皆さんにとっての強みとなり、将来きっと役に立つ時が来るでしょう。