地域での健康な暮らしを支えるための看護師の役割を学ぶ:「多職種連携(総合実習)」

我が国では、地域で生活するすべての人が可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを続けることができるよう、地域の包括的な支援?サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進しています。

 

この地域包括ケアシステムに即応できる看護師育成のために、本学では、4年次の総合実習で「多職種連携」という分野を立ち上げました。

実際の実習では、疾病や障がいをもつ人々が、自らの住む地域でその人らしく生活できるよう多職種での連携の在り方や支援の方法を学ぶ実習を行いました。

 

実習では、疾病や障がいを持ちながらも、その人らしく暮らしていくための支援や調整を行っている地域包括支援センター、急性期病院の入退院支援室、認定看護師、セルフ?ヘルプグループで活躍している講師から、それぞれの役割や活動の実際についてリモートで一時間程度の講義を受けました。

(※セルフ?ヘルプグループとは、なんらかの疾患や障がい?悩みなどを抱えた人たち同士が自発的につながった集団をさします。)

自らがオストメイトで患者会の運営をされている日本オストミー千葉支部長の木下さんの講義では、患者の立場からストーマを造設した人々が生活をする中での支障やその対処方法など実体験を交えてお話を頂きました。

(※様々な疾病や事故などにより、お腹に排泄のための『ストーマ(人工肛門?人工膀胱)』を造設した人を『オストメイト』といいます)

 

ピア?カウンセリング等も積極的に行われており、セルフ?ヘルプグループを地域の社会資源として活用していく意義や必要性も考えることができました。

 木下さんの講義を受けた学生達の感想が、日本オストミー協会の季刊誌に掲載される予定です。

 

 

これからも時代の流れに即応できる看護師育成のための看護教育を目指していきます。