「成人看護学実習Ⅰ」が開始されましたー対面式の学内実習とリモート(遠隔)実習ー

3年次生の「成人看護学実習Ⅰ」が8月31日から対面式の学内実習とリモート(遠隔)実習を組み合わせて行われています。

 

看護学科では、この時期に3年次生が机上で学修した病態?生理機能を踏まえ「看護過程を展開すること」や「看護の対象である人間を統合的に理解すること」そして、「適切な看護を実践するための能力を養う」ことを目的に『成人看護実習Ⅰ』を行っています。

 

本年度は、COVID-19感染拡大の状況であること、臨地実習施設から実習生の受け入れが困難であるという連絡を受けていること、臨地実習で出会うすべての方と学生さんたちの安全を守ることが最優先であることなどの考えから、臨地での実習を取りやめ、対面式とリモート(遠隔)で行う実習を組み合わせて実施しています。

 

本日は学内で成人看護学演習の授業で取り組んだ紙上事例患者さんの、術後の観察(麻酔の覚醒状態、創部痛?出血の有無等)と、術直後の患者の安全?安楽(カテーテル?ドレーン類の固定等)の援助について演習を行いました。

 

 【事前学習をしてきた内容をグループで話し合っています】

 

今までに講義で学修した内容を活用して観察項目と観察方法を検討します。

グループで検討し、観察項目と観察方法を導き出し、ベッドサイドに向かいます。

 

すると???

 

【実際の患者さんの様子に可能な限り近づけた医療モデル人形:酸素マスクに点滴、排液ドレーンに排尿バック、下肢静脈を予防するための装置がついています】

 

ベッドに横たわっているのは、フィジカルアセスメントモデル人形「Physiko(フィジコ)さん」です。

今回の実習では、手術直後の患者さんの状態に合わせて設定しています。

学生3人に教員が1人ついてのベッドサイドでの指導です。

 

 

【観察部位と観察方法について「Physiko(フィジコ)さん」を用いてレクチャーしています】

 

学生さんがモデル人形に優しく声をかけます。

「Bさん、失礼します。お傷の様子をみせてくださいね。」

その様子を見て教員が「そうね、とても素晴らしい声掛けです。一つ一つ声をかけていきましょうね」と学生さんに伝えます。

 

「ドレーンの挿入部はこのようになっているのよ。排液はこうやって観察するといいわね」

「腸の蠕動音は正しく聴取できましたか?」

学生さんは緊張の面持ちながらも、積極的に質問なども出ていて、演習は終始和やかな雰囲気で行われました。

 

今後も「手術後の離床に向けての援助」や「退院に向けたセルフケア演習」、リモート実習では「手術後のパンフレットの作成」や「医療安全に関する学習」などが予定されています。

 

コロナ禍において、例年通り臨地での実習はかないませんでしたが、それでも成人看護実習Ⅰの担当教員が一丸となって、学生さんにとって有意義でよりよい学びとなるように全力で指導、そしてサポートをしています。

 

これからも、コロナ禍に負けず、創意工夫をもって学生さんにたくさんの学びを提供していきたいと思います。